トップ
>
言訣
>
いいわけ
ふりがな文庫
“
言訣
(
いいわけ
)” の例文
買つた蜜柑だが盗んだと思はれはせぬとかと、冷いやりしないでもなくなる。竜胆などが混つてる籠だ。
言訣
(
いいわけ
)
は一寸立ちさうにもないなとをかしくもなる。
蜜柑山散策
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
爺さんは
言訣
(
いいわけ
)
のように、この
辺
(
へん
)
は往来から見える
処
(
ところ
)
に物を置くのは危険だということを話した。石田が長靴を脱ぐと、爺さんは長靴も一しょに持って先に立った。
鶏
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
私の小さな
同伴者
(
どうはんしゃ
)
たちは何も
罵
(
ののし
)
ろうとせず、
却
(
かえ
)
って私に向って何かその
言訣
(
いいわけ
)
でもしたいような、そしてそれを私に言い出したものかどうかと
躊躇
(
ためら
)
っているような
美しい村
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
絿
(
ちぢ
)
らせた
明色
(
めいしょく
)
の髪に金粉を
傅
(
つ
)
けて、肩と腰とに
言訣
(
いいわけ
)
ばかりの赤い着物を着た女を、客が一人
宛傍
(
ずつそば
)
に引き寄せている。金井君は、「己は肺病だぞ、傍に来るとうつるぞ」と叫んでいる。
ヰタ・セクスアリス
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
……私は急に、私のそばにいる彼女の腕をとって、向うから苦手の人が来るらしいので
捕
(
つか
)
まると
面倒
(
めんどう
)
くさいからと早口に
言訣
(
いいわけ
)
しながら、いま来たばかりの水車場の方へ引っ返していった。
美しい村
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
言
常用漢字
小2
部首:⾔
7画
訣
漢検準1級
部首:⾔
11画
“言”で始まる語句
言
言葉
言伝
言語
言下
言上
言訳
言草
言問
言出