覚者かくしゃ)” の例文
それは覚者かくしゃ(仏陀にも等しい人)が自分を全部他の者の中に生かすというような宗教的行業ぎょうごうにおいて特別な場合もありますが、普通世上に生存する人達が
仏教人生読本 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
「ええ、ありがとう、ですからマグノリアの木は寂静じゃくじょうです。あの花びらは天の山羊やぎちちよりしめやかです。あのかおりは覚者かくしゃたちのとうとを人におくります。」
マグノリアの木 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
決して南無は「帰命きみょう」を意味し、阿弥陀は「無量光むりょうこう」とか「無量寿」とかを現わし、仏は「覚者かくしゃ」を指すなどと、一々理智的に考えて口ずさむのではありません。
益子の絵土瓶 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
そうしてそれらの弟子は、その師が真に道の体得者であり、仁者じんしゃであり、覚者かくしゃであることを信じ切っていた。同時代の大衆がいかにその師を迫害し侮蔑しようとも、この信頼は決して揺るがなかった。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
仏陀とは梵語(Buddha)の音を漢字に当てはめたもので、覚者かくしゃという意味であります。
仏教人生読本 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)