“覚期”の読み方と例文
読み方割合
かくご100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そは覚期かくごの前なり。喰い残りの麦飯なりとも一椀を恵み給わばうれしかるべしとて肩の荷物をおろせば十二、三の小娘来りて洗足を参らすべきまでもなし。
旅の旅の旅 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
そのたびに彼は思わず立竦たちすくんだ。如何どうしても落ちずにはまぬらいの鳴り様である。何時落ちるかも知れぬと最初思うた彼は、屹度きっと落ちると覚期かくごせねばならなかった。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
彼是かれこれを思合せて考へると——確かに先輩は人の知らない覚期かくごを懐にして、の飯山へ来たらしいのである。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)