西域せいゐき)” の例文
この関野氏が、ある時支那の西域せいゐきで発掘せられた木乃伊の鑑定を頼まれた事があつた。棺のなかには白絹しらきぬで叮嚀に巻かれた屍体がよこたはつてゐた。
宗室そうしつくわいして、長夜ちやうやえんるにあたりては、金瓶きんべい銀榼ぎんかふ百餘ひやくよつらね、瑪瑙めなう酒盞しゆさん水晶すゐしやうはち瑠璃るりわん琥珀こはくさら、いづれもこうなる中國ちうごくいまかつてこれあらず、みな西域せいゐきよりもたらところ
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)