“褐(かちん)” の例文
すでに夜も明け方になりしかば、武蔵坊弁慶は居たところへずんと立ち、いつも好む褐(かちん)の直垂(ひたたれ)、水に鴛(をしどり)の脇楯(わきだて)し、三引両(みつひきりやう)の弓籠手(ゆごて)さし……
大菩薩峠:38 農奴の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
熊谷次郎この夜の装立は、褐(かちん)の直垂、赤革縅の鎧、紅(くれない)の母衣(ほろ)をかけ、権太栗毛(ごんだくりげ)という名馬にまたがる。
その日の装立(いでたち)は、褐(かちん)に白と黄の糸で千鳥が岩に群れ遊んでいる直垂、紫裾濃(むらさきすそご)の鎧、鍬形(くわがた)打った兜の緒をしめ、黄金作(こがねづく)りの太刀、切斑(きりふ)の矢二十四本を背に、重籐の弓を持ち