裁判さばき)” の例文
貴方が首脳セルヴォで、僕は手先ブラだったのさ。『正義の裁判さばきは唯一にして不変なり』っていうから、僕——『神経家ネルヴー』の僕がさばいて、判決を下して、そして刑罰を行ってやろう。
誤診 (新字新仮名) / モーリス・ルヴェル(著)
えるされむに住む靴匠くつしょうでござったが、当日は御主おんあるじがぴらと殿どの裁判さばきを受けられるとすぐに、一家のものどもを戸口とぐちへ呼び集めて、勿体もったいなくも、御主の御悩みを、笑い興じながら
さまよえる猶太人 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
最後審判の日——といふと耶蘇教では一番やかましい日で、これまでなまけてばかしゐた神様が、むつくり起き上つて、区裁判所の判事のやうに気難きむづかしい顔をして人間の裁判さばきをする日なのだ。
……和歌山、岸和田に関わる裁判さばき京師けいし妖巫ようふの逮捕などに、明察を揮われた先生の眼も、今はすっかり眩んでいるらしい。獅子身中の虫をさえ、観破することさえお出来なさらない。では……
前記天満焼 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
裁判さばきはてし控訴院こうそゐん留守居るすゐらのともあかり
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
国と国との裁判さばきせんと、7245