行懸ゆきか)” の例文
つかつかと行懸ゆきかけた与吉は、これを聞くと、あまり自分の素気そっけなかったのに気がついたか、小戻こもどりして真顔まがおで、眼を一ツしばだたいて
三尺角 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
つか/\と行懸ゆきかけた與吉よきちは、これをくと、あまり自分じぶん素氣そつけなかつたのにがついたか、小戻こもどりして眞顏まがほで、ひとしばだたいて
三尺角 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
と、くるりと此方こなたせな向けつつ、行懸ゆきかけしが立ち返りて、つぶらなる目に懸念の色あり。またむこうむきに身を返して
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)