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蜘蛛男
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くもおとこ
ふりがな文庫
“
蜘蛛男
(
くもおとこ
)” の例文
十一、二年頃から二十年頃まで、浅草の奥山はじめ市内各所のお開帳などに必ず出現して大当りを取った
蜘蛛男
(
くもおとこ
)
がそれである。
明治世相百話
(新字新仮名)
/
山本笑月
(著)
扉
(
ドア
)
を開いてはいって来た毛利先生は、何より
先
(
さき
)
その背の低いのがよく縁日の見世物に出る
蜘蛛男
(
くもおとこ
)
と云うものを聯想させた。
毛利先生
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
わが
明智小五郎
(
あけちこごろう
)
は、
遂
(
つい
)
に彼の生涯での最大強敵に
相対
(
あいたい
)
した。ここに『
蜘蛛男
(
くもおとこ
)
』の理智を越えて
変幻自在
(
へんげんじざい
)
なる魔術がある。
魔術師
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
「
可哀
(
かわい
)
やの、
姉様
(
あねさま
)
たち。
私
(
わし
)
が
許
(
もと
)
を離れてもの、
蜘蛛男
(
くもおとこ
)
に買われさっしゃるな、
二股坂
(
ふたまたざか
)
へ
行
(
ゆ
)
くまいぞ。」
国貞えがく
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
名物が先ず
蜘蛛男
(
くもおとこ
)
の
見世物
(
みせもの
)
、娘剣舞に、玉乗り、源水の
独楽廻
(
こままわ
)
しに、覗きからくりなどで、せいぜい変った所が、お富士さまの作り物に、メーズと云って
押絵と旅する男
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
▼ もっと見る
猿芝居、大蛇、熊、
盲目
(
めくら
)
の
墨塗
(
すみぬり
)
——(この土俵は星の下に暗かったが)——西洋手品など
一廓
(
ひとくるわ
)
に、
蕺草
(
どくだみ
)
の花を咲かせた——表通りへ目に立って、
蜘蛛男
(
くもおとこ
)
の見世物があった事を思出す。
国貞えがく
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
殊に波越警部とは「
蜘蛛男
(
くもおとこ
)
」以来のなじみ故、お互に遠慮のない話もはずむのである。
猟奇の果
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
“蜘蛛男”の解説
『蜘蛛男』(くもおとこ)は、江戸川乱歩の著した推理小説である。『講談倶楽部』に1929年8月から1930年6月まで連載された。乱歩による「通俗もの」の代表作とされる。初期は主に和服姿で犯罪探求者、猟奇の徒という側面を色濃く残していた明智小五郎は、『一寸法師』での洋装の探偵へのモードチェンジに続き、本作では洋行帰りを経てさらにヒーロー化、以降は異形の怪人たちと対決する正義の味方としてのキャラクターが定着する。
(出典:Wikipedia)
蜘
漢検準1級
部首:⾍
14画
蛛
漢検準1級
部首:⾍
12画
男
常用漢字
小1
部首:⽥
7画
“蜘蛛”で始まる語句
蜘蛛
蜘蛛手
蜘蛛太
蜘蛛六
蜘蛛巣
蜘蛛這
蜘蛛蟹
蜘蛛網
蜘蛛暦
蜘蛛火