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蚯蚓腫
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みみずば
ふりがな文庫
“
蚯蚓腫
(
みみずば
)” の例文
袷の上から、大なまくらな腕で斬り付けたので、それは
蚯蚓腫
(
みみずば
)
れほどの傷をつけたか
何
(
ど
)
うかわかりませんが、二人の曲者を驚かすには十分でした。
奇談クラブ〔戦後版〕:09 大名の倅
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
検死のために露出された胸部には、同じ様な土色の
蚯蚓腫
(
みみずば
)
れが怪しく
斜
(
ななめ
)
に横たわり、その怪線に沿う左胸部の
肋骨
(
ろっこつ
)
の一本は、無惨にもヘシ折られていた。
デパートの絞刑吏
(新字新仮名)
/
大阪圭吉
(著)
実物と対照して寸分違わぬ色と形に染付け始めましたが、これとても実に巧妙、精緻を極めたもので、浮上ったような
蚯蚓腫
(
みみずば
)
れや、
蜥蜴
(
とかげ
)
のような血斑が
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
此方
(
こちら
)
は富五郎はバッサリ切った音を聞いて、
直
(
すぐ
)
に
家
(
うち
)
へ駈けて
行
(
ゆ
)
く、其の道すがら
茨
(
いばら
)
か何かで
態
(
わざ
)
と
蚯蚓腫
(
みみずば
)
れの傷を
拵
(
こしら
)
えましてせッ/\と息を切って
家
(
うち
)
へ帰り
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
所が、小式部さんの首には、下締が幾重にも回されていて、その両側には、身体中の黒血を一所に集めたような色で、
蚯蚓腫
(
みみずば
)
れが幾筋となく盛り上がっている。
絶景万国博覧会
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
▼ もっと見る
それから、——それから先は誇張かも知れません。が、とにかく婆さんの話によれば、
発頭人
(
ほっとうにん
)
のお上は勿論「青ペン」
中
(
じゅう
)
の女の顔を
蚯蚓腫
(
みみずば
)
れだらけにしたと言うことです。
温泉だより
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
小枝や笹の葉が汗ばんだ額や首筋を容赦なく引掻き廻すので、
蚯蚓腫
(
みみずば
)
れのした痕がひりひり痛む。
拗
(
ねじ
)
けくねった栂が出て来ると尾根も幾つかに岐れて、どれもこれも岩骨を剥き出している。
黒部川奥の山旅
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
蚯
漢検1級
部首:⾍
11画
蚓
漢検1級
部首:⾍
10画
腫
常用漢字
中学
部首:⾁
13画
“蚯蚓”で始まる語句
蚯蚓
蚯蚓脹
蚯蚓膨
蚯蚓体
蚯蚓張
蚯蚓捕
蚯蚓野郎