“みみずば”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
蚯蚓腫58.3%
蚯蚓脹25.0%
蚯蚓膨8.3%
蚯蚓張8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
検死のために露出された胸部には、同じ様な土色の蚯蚓腫みみずばれが怪しくななめに横たわり、その怪線に沿う左胸部の肋骨ろっこつの一本は、無惨にもヘシ折られていた。
デパートの絞刑吏 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
見ると一寸いっすんばかり蚯蚓脹みみずばれになっていた。涙がまたなんとなく眼の中に湧いてきた。
星座 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
ましてやこれしきの蚯蚓膨みみずばれに、と云いつつお浪が手中より奪いとったる腹掛けに、左の手を通さんとしてしかむる顔、見るに女房の争えず、争いまけて傷をいたわり
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
高の知れたる蚯蚓膨みみずばれに一日なりとも仕事を休んで職人どものかみに立てるか、うぬはちっとも知るまいがの、この十兵衛はおろかしくて馬鹿と常々云わるる身ゆえに職人どもが軽う見て
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
身体が膝を境に「く」の字の角度をして、万年雪のおもてが、蚯蚓張みみずばりに引ッ掻かれたかとおもうとき、金剛杖は私の手から引ッたくられたように放り出されて、私は両手で雪を突いた
谷より峰へ峰より谷へ (新字新仮名) / 小島烏水(著)