蚯蚓膨みみずば)” の例文
ましてやこれしきの蚯蚓膨みみずばれに、と云いつつお浪が手中より奪いとったる腹掛けに、左の手を通さんとしてしかむる顔、見るに女房の争えず、争いまけて傷をいたわり
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
高の知れたる蚯蚓膨みみずばれに一日なりとも仕事を休んで職人どものかみに立てるか、うぬはちっとも知るまいがの、この十兵衛はおろかしくて馬鹿と常々云わるる身ゆえに職人どもが軽う見て
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)