薄黒うすくろ)” の例文
例へば雲の白きに流るる水の青きと夕照ゆうやけの空の薄赤きとを対照せしめたる、あるひは夜の河水かわみずの青きが上に空の一面に薄黒うすくろく、このあいだ苫船とまぶねの苫のきいろきを配したる等
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
横合よこあひから飛出とびだした薄黒うすくろいものは、鳥屋とやひと竹竿たけざをさきについたふる手拭てぬぐひなにかのきれでした。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)