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蒸々
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むしむし
ふりがな文庫
“
蒸々
(
むしむし
)” の例文
夜深しに汗ばんで、
蒸々
(
むしむし
)
して、
咽喉
(
のど
)
の乾いた処へ、その匂い。
血腥
(
ちなまぐさ
)
いより
堪
(
たま
)
りかねて、縁側を開けて、私が一番に庭へ出ると、
皆
(
みんな
)
も
跣足
(
はだし
)
で飛下りた。
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
信長がそれを
刈
(
か
)
り、秀吉が
束
(
たば
)
ね、家康が地ならしと建築にかかりかけているが、まだ、まだ、危ないことは、
附火木
(
つけぎ
)
の火一ツで、天下を火となさんず気ぶりも
蒸々
(
むしむし
)
と、西には満ちている。
宮本武蔵:07 二天の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
息が詰まるように
蒸々
(
むしむし
)
していた。
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
蒸々
(
むしむし
)
と悪気の籠った暑さは、そこらの田舎屋を圧するようで、空気は大磐石に化したるごとく、
嬰児
(
みどりご
)
の
泣音
(
なくね
)
も沈み、鶏の
羽
(
は
)
さえ羽叩くに
懶
(
ものう
)
げで、
庇間
(
ひあわい
)
にかけた
階子
(
はしご
)
に留まって
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
蒸
常用漢字
小6
部首:⾋
13画
々
3画
“蒸”で始まる語句
蒸
蒸籠
蒸暑
蒸気
蒸焼
蒸氣
蒸汽
蒸物
蒸發
蒸被