トップ
>
苛
>
あせ
ふりがな文庫
“
苛
(
あせ
)” の例文
苛
(
あせ
)
れば
苛
(
あせ
)
るほど、藻掻けば藻掻くほどすべてが
粗笨
(
そほん
)
に傾き、ますます空虚となってゆくばかりだ。そうではないか。
田舎医師の子
(新字新仮名)
/
相馬泰三
(著)
そのまた女を追って火焔を上げた男が、女の火を叩き消そうとして狂気のように
苛
(
あせ
)
っている。火の玉が三つ
巴
(
どもえ
)
になって、互いに追っ駈け合っているのであった。
生不動
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
人間が見て、俺たちを黒いと云ふと
同一
(
おなじ
)
かい、別して今来た
親仁
(
おやじ
)
などは、鉄棒同然、腕に、火の舌を
搦
(
から
)
めて吹いて、右の不思議な花を
微塵
(
みじん
)
にせうと
苛
(
あせ
)
つて
居
(
お
)
るわ。
野暮
(
やぼ
)
めがな。
紅玉
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
お内儀さんが亭主の妹の火を消そうともせずまた妹が兄の火を揉み消そうと
苛
(
あせ
)
らないで三人とも、それぞれに自分たちの身体についている火さえ消そうと努めたならば
生不動
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
人間が見て、俺たちを黒いと云うと
同一
(
おなじ
)
かい、別して今来た
親仁
(
おやじ
)
などは、鉄棒同然、腕に、火の舌を
搦
(
から
)
めて吹いて、右の不思議な花を
微塵
(
みじん
)
にしょうと
苛
(
あせ
)
っておるわ。
野暮
(
やぼ
)
めがな。
紅玉
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
ウィングに水を入れてキングストンを開け入れようと
苛
(
あせ
)
っているのであったが、すでにキングストン・ヴァルヴは水中に没したとみえて圧力で防水扉は
飴
(
あめ
)
のごとくに曲り
ウニデス潮流の彼方
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
途端に戸口に現れたイスカーキが
吃驚
(
びっくり
)
して姿を消したかと思うと、私は夢中でウェンデルの手を逃れようと
苛
(
あせ
)
っていたから気もつかなかったが、突然ウェンデルの手が緩んで
令嬢エミーラの日記
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
苛
常用漢字
中学
部首:⾋
8画
“苛”を含む語句
苛責
苛酷
苛立
苛々
苛辣
苛斂誅求
苛苛
苛虐
苛斂
小苛
苛烈
苛税
苛政
苛刻
手苛
苛察
苛立勝
暴歛苛法
辛辣苛酷
責苛
...