こい)” の例文
車「わしだって元は百姓でがんすから、こいくさいのは知って居りやんすが、此処こゝは沼ばかりで田畑でんぱたはねえから肥のにおいはねえのだが、ひどく臭う」
ねぎを売りにくる人にも、こいとろやさんにも、まき屋さんにもありそうな名だ。
車「こいにおいか干鰯の臭いかは在所の者は知ってるが、旦那今わし貴方あんたの荷が臭いと云った時、顔色が変った様子を見ると、此の中は死人しびとだねえ」
又「これは俗に云う干鰯ほしかのようなもので、田舎へ積んで往って金儲けを仕ようと思うのだ、実はこいになるものよ」