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纓
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ひも
ふりがな文庫
“
纓
(
ひも
)” の例文
この高い冠り物には無論
纓
(
ひも
)
が付けてあつて、それを顎下でしつかり括り付けます。蒙古の女は馬に乘ります。小さい時分から馬乘りの稽古をします。
元時代の蒙古人
(旧字旧仮名)
/
桑原隲蔵
(著)
仰せのごとく額をかくす
冠
(
かんむり
)
の、黒い色が著るしく目についたのは今先の事であったに、ふと見ると、
纓
(
ひも
)
か飾か、紋切形に左右に流す幅広の絹さえ、ぼんやりと近づく
宵
(
よい
)
を迎えて
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
数万の群集を
足許
(
あしもと
)
に低き波のごとく
見下
(
みおろ
)
しつつ、
昨日
(
きのう
)
通った坂にさえ蟻の伝うに似て
押覆
(
おしかえ
)
す
人数
(
にんず
)
を望みつつ、
徐
(
おもむろ
)
に雪の
頤
(
あぎと
)
に結んだ紫の
纓
(
ひも
)
を解いて、
結目
(
むすびめ
)
を胸に、烏帽子を背に掛けた。
伯爵の釵
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
程
(
ほど
)
を計つて、紫玉は始め、実は法壇に立つて、数万の群集を
足許
(
あしもと
)
に低き波の如く
見下
(
みおろ
)
しつゝ、
昨日
(
きのう
)
通つた坂にさへ
蟻
(
あり
)
の伝ふに似て
押覆
(
おしかえ
)
す
人数
(
にんず
)
を望みつゝ、
徐
(
おもむろ
)
に雪の
頤
(
あぎと
)
に結んだ
紫
(
むらさき
)
の
纓
(
ひも
)
を
解
(
と
)
いて
伯爵の釵
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
「姫神様がの、お冠の
纓
(
ひも
)
が解けた、と御意じゃよ。」
神鷺之巻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
纓
漢検1級
部首:⽷
23画
“纓”を含む語句
巻纓
簪纓
冠纓
勝久纓
朱纓
珠纓
紅纓
絶纓
緋纓
纓有領巾文光蟹
纓絡
纓金
金纓