“巻纓”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
けんえい66.7%
まきえい33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
無紋のほうに灰色の下襲したがさねで、かむりは喪中の人の用いる巻纓けんえいであった。こうした姿は美しい人に落ち着きを加えるものでえんな趣が見えた。
源氏物語:09 葵 (新字新仮名) / 紫式部(著)
また『太平記抄』慶長十五年作二十四巻、巻纓けんえいの老懸の註に、老懸とは下々しもじもの者の鍋取というような物ぞと見え、寛永十九年の或記に浅黄あさぎ指貫さしぬき、鍋取を冠り、弓を持ち矢を負うとあり。
これもにび色の今少し濃い目な直衣のうしを着て、冠を巻纓まきえいにしているのが平生よりもえんに思われる姿でたずねて来た。
源氏物語:30 藤袴 (新字新仮名) / 紫式部(著)