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綱條卿
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つなえだきやう
以て申上るに中納言
綱條卿は如何
思召けん伊豆守は
控させよ越前守ばかり書院へ通せとの御意にて越前守を
御廣書院へ通し伊豆守殿を
改めさせられ御對面あるに
此時將軍家の仰に中納言殿には天下の
一大事の
由何事なるやと御尋あれば中納言
綱條卿には
衣紋を正し天下の一大事と申候は
餘の
儀にも候はず
先伺ひ度は町奉行越前を
返へし奉つるに
似候へ共私存じ仕候樣に申上しは
僞言にて實は伊豆守よりの
内意を受候に相違御座なく候と申上げるに
綱條卿の御意に越前
予に
對して
詞を返へし候段は
忘れて遣すとの
御意なりしか