絵附えつけ)” の例文
栃木県益子ましこ窯場かまばで長らく土瓶どびん絵附えつけをしていた皆川マスというお婆さんのことは、既に多くの方々も知っておでの事と思います。
益子の絵土瓶 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
土を練る者、轆轤ろくろく者、削る者、絵附えつけをする者、または象嵌ぞうがんをする者、白絵しろえを引く者、釉掛くすりがけをする者、または焼く者、ことごとくが分業である。
工芸の道 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
町からそう遠くない所に、平清水ひらしみずの窯場を訪ねましょう。白釉しろぐすりを用いた雑器に、見るべきものを焼きます。便器にも非常に自由に大まかな絵附えつけをします。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
だが彼の作より遥か美しい無数の無銘な作が存在することに盲目であるのを許し得ようか。例えば瀬戸せとでできた絵附えつけ煮染皿にしめざらを見られよ(挿絵第一図)。
工芸の道 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
轆轤ろくろにしろ、削りにしろ、絵附えつけにしろ、ダミにしろ、その伎倆ぎりょう技術は見る者を「不思議」の世界に導くであろう。彼らの腕は昔の如く素晴らしいのである。
北九州の窯 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
ある者は形を、ある者は絵附えつけを、あるものは色を、ある者は仕上げをと幾つかに分れて仕事を負うた。優れたほとんどすべての作は一人の作ではなく合作である。
工芸の道 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)