つぶ)” の例文
交通輸送の状況等をつぶさに調査した後、ついに東清鉄道沿線の南満各地を視察しつつ大連、旅順から営口えいこうを経て北京ペキンへ行った。
二葉亭四迷の一生 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
中学を卒業したかそこらの無名の青年の文章まで一々批点を加えたり評語を施こしたりしてつぶさに味わった。
二葉亭余談 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
この点において何事も深く考えつぶさに究め右から左から八方から見て一分のすきもないまでに作り上げた二葉亭の原稿は新聞材料としては勿体もったいなさ過ぎていた。
二葉亭四迷の一生 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
『あいびき』に由てツルゲーネフの偉大と二葉亭の訳筆の価値とを確認した読者は崑山こんざんの明珠を迎うる如くに珍重愛惜し、つぶさに一字一句を翫味研究して盛んに嘖々した。
二葉亭四迷の一生 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)