細身さいしん)” の例文
細身さいしん柳腰りうえうの人、形態けいたいかぜにも堪へざらむ、さまでに襲着かさねぎしてころ/\見悪みにくからむを恐れ、裾と袖口と襟とのみ二枚重ねて、胴はたゞ一枚になし、以て三枚襲に合せ、下との兼用につるなり
当世女装一斑 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
沈光ちんくわういたゞきよりひつくりかへりざまに梯子はしごひかへたるつなにぎり、中空なかぞらよりひとたび跳返はねかへりてけんふるふとへり。それ飛燕ひえん細身さいしんにしてよく掌中しやうちうふ、絶代ぜつだい佳人かじんたり。沈光ちんくわう男兒だんじのためにくものか。
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)