およ)” の例文
この文こそは宮が送りし再度のうつたへにて、その始て貫一を驚かせし一札いつさつは、およそ二週間前に彼の手に入りて、一字も漏れずその目に触れしかど
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
それからおよそ一週日を経ていよ/\決行の日、思ひ設けず雪子に邂逅かいこうしたわけである。二人はちらと視線を合せたが、彼女の方が先に眼を伏せた。
途上 (新字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
しかしてその世界の竹類を彙集いしゅうせばここにおよそ二十有二の属をかぞうを得べし。
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
天に近きことおよそ三千米、額には雪の宝冠が白金の如く輝いている。
黒部川奥の山旅 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)