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籘
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とう
ふりがな文庫
“
籘
(
とう
)” の例文
剃刀はありふれた床屋使ひの品、
柄
(
え
)
のところに
籘
(
とう
)
を卷いて、
磨
(
と
)
ぎ減らしてありますが、なかなかよく切れさうです。
銭形平次捕物控:066 玉の輿の呪
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
門口より見るに、土間の中央に
籘
(
とう
)
を折り
加
(
く
)
べて火を燃やし、大いなる鐵の
銚
(
なべ
)
を
弔
(
つ
)
りたり。その下に火を吹く童ありて、こなたへ振り向くを見ればピエトロなり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
盆前よりかけて暑さの時分をこれが時よと大汗になりての勉強せはしなく、
揃
(
そろ
)
へたる
籘
(
とう
)
を天井から釣下げて、しばしの手数も省かんとて数のあがるを楽しみに
脇目
(
わきめ
)
もふらぬ様あはれなり。
にごりえ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
花賣に扮したる娘は猶四五尺許なる
籘
(
とう
)
の竿に蝋燭幾本か束ねたるを着けて高く
翳
(
かざ
)
せり。彼の
紛※
(
てふき
)
結びたる竿の
長
(
たけ
)
足らで、我火をえ消さざるを見て、娘は嬉し氣に笑ひぬ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
盆前
(
ぼんまへ
)
よりかけて
暑
(
あつ
)
さの
時分
(
じぶん
)
をこれが
時
(
とき
)
よと
大汗
(
おほあせ
)
になりての
勉強
(
べんきやう
)
せはしなく、
揃
(
そろ
)
へたる
籘
(
とう
)
を
天井
(
てんぜう
)
から
釣下
(
つりさ
)
げて、しばしの
手數
(
てすう
)
も
省
(
はぶ
)
かんとて
數
(
かず
)
のあがるを
樂
(
たの
)
しみに
脇目
(
わきめ
)
もふらぬ
樣
(
さま
)
あはれなり。
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
水牛の群は河のかたに遠ざかりぬ。道には眠たげなる百姓あまた、
籘
(
とう
)
の束積みたる車を、馬に引かせて行けり。あの車に沿ひゆかば、また水牛に襲はるとも身を
匿
(
かく
)
すに便よからん。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
籘
部首:⽵
22画
“籘”を含む語句
蓆籘
行籘
重籘