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窮余
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きゅうよ
ふりがな文庫
“
窮余
(
きゅうよ
)” の例文
そこで骨董商の主人は、
窮余
(
きゅうよ
)
の一策を案じ、自分が泥棒に化け、工房の天窓から忍びこみ、その宝石を盗んでどこかへ隠してしまう。
探偵小説の「謎」
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
人間の冷静な理知に訴えるだけの力のない人が、
窮余
(
きゅうよ
)
の
策
(
さく
)
として用いる手段だからね。それに誇りを感ずるなんて考えてみると滑稽だよ。
次郎物語:04 第四部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
そこで帆村は
窮余
(
きゅうよ
)
の策として、宿帳を見せて貰った。目下の
逗留客
(
とうりゅうきゃく
)
は、全部で十組であった。男が十三人に、女が六人だった。
蠅男
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
ついに
窮余
(
きゅうよ
)
の一策が生れた。お菊を城内へ入れることである。これはこの事が考え始められてから割あいにはやく運んだ。
黒田如水
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
すっかり追い詰められて手も足も出なくなっている二人は、昨夜
窮余
(
きゅうよ
)
の一策で大胆にも
繋留
(
けいりゅう
)
ちゅうの河船を襲い、
拳銃
(
ピストル
)
で番人を脅迫して食糧を奪い去ったというのである。
チャアリイは何処にいる
(新字新仮名)
/
牧逸馬
(著)
▼ もっと見る
していたが、何うも別れが惜しい。前の晩奥田君が引き止めたのに、キッパリ断った後だから、今更延す口実がないんだ。
窮余
(
きゅうよ
)
の一策、即ち足を踏み
辷
(
すべ
)
らして、あッと言いさま、庭へ飛び下りた
負けない男
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
「はっ……」と、いよいよ当惑したらしく、
窮余
(
きゅうよ
)
の一策、自分もあわただしく支度をして
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と、
鐘巻一火
(
かねまきいっか
)
は中にはさまってこまりはてたあげく、
窮余
(
きゅうよ
)
の一
策
(
さく
)
を持ちだして
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
みなこれ味方の為の
窮余
(
きゅうよ
)
の一策であり、万が一にも、殿が花隈城まで参って、海上へ船で脱し、毛利家の領内まで無事に達することができれば、折返して、かならず吉川、小早川の水軍が
黒田如水
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“窮余”の意味
《名詞》
困った挙げ句。苦し紛れ。
(出典:Wiktionary)
窮
常用漢字
中学
部首:⽳
15画
余
常用漢字
小5
部首:⼈
7画
“窮”で始まる語句
窮
窮屈
窮命
窮鼠
窮鳥
窮迫
窮地
窮乏
窮窟
窮策