稲穂いなほ)” の例文
夢中むちゅうはらったおれん片袖かたそでは、稲穂いなほのように侍女じじょのこって、もなくつちってゆく白臘はくろうあしが、夕闇ゆうやみなかにほのかにしろかった。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
大岡家の紋は、稲穂いなほの輪だった。家祖かそが、稲荷の信仰者で、それにちなんだものという。
大岡越前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)