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稲束
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いなたば
ふりがな文庫
“
稲束
(
いなたば
)” の例文
旧字:
稻束
前へ立ったのは、
蓑
(
みの
)
を着て、竹の子笠を
冠
(
かぶ
)
っていました。……端折った
片褄
(
かたづま
)
の
友染
(
ゆうぜん
)
が、
藁
(
わら
)
の
裙
(
すそ
)
に優しくこぼれる、
稲束
(
いなたば
)
の根に嫁菜が咲いたといった形。
唄立山心中一曲
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
健吉は、
稲束
(
いなたば
)
を投げ棄てゝ急いで行って見ると、番をしていた藤二は、独楽の緒を片手に握ったまま、暗い牛屋の中に倒れている。頸がねじれて、頭が血に染っている。
二銭銅貨
(新字新仮名)
/
黒島伝治
(著)
これだと荷繩を掛けるための時間は、はぶかれるが、そのかわりには
柴
(
しば
)
とか
萱
(
かや
)
とか
稲束
(
いなたば
)
とか、ぜひともしっかりと
束
(
たば
)
にむすんだもので、棒を刺しても損じない物でなければならない。
母の手毬歌
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
それほど寂しい、それほど
佗
(
わび
)
しい住居に自分自身を見出すのが、私にはせめてもの気休めになった。その川を前にして果てしもなく拡がっている田の面には、ところどころに
稲束
(
いなたば
)
が刈り干されていた。
ほととぎす
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
稲
常用漢字
中学
部首:⽲
14画
束
常用漢字
小4
部首:⽊
7画
“稲”で始まる語句
稲荷
稲妻
稲
稲光
稲田
稲扱
稲荷様
稲村
稲荷鮨
稲荷町