『二銭銅貨（にせんどうか）』

独楽が流行っている時分だった。弟の藤二がどこからか健吉が使い古した古独楽を探し出して来て、左右の掌の間に三寸釘の頭をひしゃいで通した心棒を挾んでまわした。まだ、手に力がないので一生懸命にひねっても、独楽は少しの間立って廻うのみで、すぐみそす …

著者	黒島伝治
ジャンル	文学 > 日本文学 > 小説 物語
文字種別	新字新仮名
読書目安時間	約7分（500文字/分）
朗読目安時間	約11分（300文字/分）

作品に特徴的な語句

廻（ま） 内儀（おかみ） 行（い） 吃驚（びっくり） 反（そ） 徒荷（かちに） 恐（おそ） 掌（てのひら） 条（すじ） 框（かまち） 毀（こわ） 母（かあ） 流行（はや） 独楽（こま） 異（ちが） 稲束（いなたば） 他（ほか）

題名が同じ作品

二銭銅貨 （新字新仮名）／ 江戸川乱歩 （著）