トップ
>
稟性
>
ひんせい
ふりがな文庫
“
稟性
(
ひんせい
)” の例文
それらの衒気と感傷とはそれが真摯にして本質的なる
稟性
(
ひんせい
)
に裏付けられているときには青春の一つの愛すべき特色をつくるものである。
愛と認識との出発
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
一、第二期に入り来る人といへども、その人の
稟性
(
ひんせい
)
において進歩の方法順序において相異あるがために、発達する部分に程度の相異あるを免れず。
俳諧大要
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
頑児
矩方
(
のりかた
)
、泣血再拝して、家厳君、玉叔父、家大兄の
膝下
(
しっか
)
に
白
(
もう
)
す。矩方
稟性
(
ひんせい
)
虚弱にして、
嬰孩
(
えいがい
)
より
以来
(
このかた
)
、
連
(
しき
)
りに
篤疾
(
とくしつ
)
に
罹
(
かか
)
る。
而
(
しか
)
れども不幸にして遂に病に死せざりき。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
妻もご同門ではあり、芸術家です、どんなに、その愛情が
灼熱的
(
しゃくねつてき
)
であろうか、と期待しましたのに、……どうも冷たい。いかにも冷やかですが、
稟性
(
ひんせい
)
のしからしむる処ですかな。
白花の朝顔
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
けれども、稀に出る、高い
稟性
(
ひんせい
)
を持つ人物というものは、よく自分を、人間以上のとんでもない位置に置きたがるものだ。検事の苦悶も、呵責も、実にそこから発しているのではないか。
地虫
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
▼ もっと見る
ちっとも光りのない
稟性
(
ひんせい
)
。
日記:07 一九二一年(大正十年)
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
しかしその時日本人固有の
稟性
(
ひんせい
)
のうまみは存して居るであらうか、何だか
覚束
(
おぼつか
)
ないやうにも思はれる。(六月十三日)
墨汁一滴
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
“稟性”の意味
《名詞》
稟性(ひんせい)
天から授かった、生まれ付きの性質。天賦の資質。「稟」は「受ける」の意。
(出典:Wiktionary)
稟
漢検1級
部首:⽲
13画
性
常用漢字
小5
部首:⼼
8画
“稟”で始まる語句
稟
稟賦
稟質
稟在
稟帖
稟有
稟請
稟議
稟資
稟身