短册たんざく)” の例文
新字:短冊
すみべにながしてめた色紙いろがみ、またはあかあを色紙いろがみ短册たんざくかたちつて、あのあをたけあひだつたのは、子供心こどもごゝろにもやさしくおもはれるものです。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
そんな物はありやしません、手に持つてゐるのは、筆と短册たんざくだけ、——増田屋金兵衞ばうとなつてしまつた。
天下泰平と書いてある——のが、一番大きな繪馬で、其の他には、櫻の咲いた下で短册たんざくに字を書かうとしてゐる鎧武者よろひむしやの繪や、素裸すはだかの人間が井戸の水を浴びてゐる上へ
東光院 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
眞志屋の遺物中に、「壽阿彌の手向たむけに」と端書して一句を書し、下に「昌功」と署した短册たんざくがある。坂昌功は初め淺草黒船町河岸に住し、後根岸に遷つた。句は秋季である。しかし録するに足らない。
寿阿弥の手紙 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)