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矢狭間
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やざま
ふりがな文庫
“
矢狭間
(
やざま
)” の例文
四つとも同じような建て方で、その特色とするところは、
矢狭間
(
やざま
)
づくりの窓のあることと、四筋の長い廻廊をもって、本邸と通じていることとであった。
名人地獄
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
すッと向うに浮いて行って、遠くの、あの、城の壁の、
矢狭間
(
やざま
)
とも思う窓から、顔を出して、こっちを
覗
(
のぞ
)
いた。そう見えた。いつの間にか、城の中へ入って、向直って。……
南地心中
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
かの女は
矢狭間
(
やざま
)
の上へふたりを乗せ、霧にとざされた城下町のほうを指さしながら
日本婦道記:忍緒
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
出邸には全く人気がなく、
矢狭間
(
やざま
)
造りの窓から覗くと、内部は整然と片付けられていた。で、内へはいってみた。
名人地獄
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
奥の正面、及び右なる廻廊の半ばより厚き壁にて、広き
矢狭間
(
やざま
)
、
狭間
(
はざま
)
を設く。外面は山岳の
遠見
(
とおみ
)
、秋の雲。壁に出入りの扉あり。鼓の緒の欄干
外
(
そと
)
、左の一方、
棟甍
(
むながわら
)
、並びに
樹立
(
こだち
)
の
梢
(
こずえ
)
を見す。
天守物語
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
広さは十六帖、西に面して板敷の押廻しがあり、妻戸も
遣戸
(
やりど
)
もあけてあるので、小砂利を敷いた広場が、
矢狭間
(
やざま
)
のある白い土塀まで、初秋の午後の陽をあびて、眼にしみるほど明るく見えていた。
樅ノ木は残った:04 第四部
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
まぶしいような七月の日光が、
矢狭間
(
やざま
)
からさしこんでいた。
日本婦道記:笄堀
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
矢
常用漢字
小2
部首:⽮
5画
狭
常用漢字
中学
部首:⽝
9画
間
常用漢字
小2
部首:⾨
12画
“矢”で始まる語句
矢張
矢
矢鱈
矢庭
矢立
矢絣
矢来
矢先
矢弾
矢筈