睨付にらみつけ)” の例文
能々よく/\承まはれ此上は汝積惡せきあく懺悔ざんげなし本心に立歸れと睨付にらみつけられ九郎兵衞は一言もなく閉口へいこうせし樣子を大岡殿とくと見られコリヤ九郎兵衞今大源が申を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
偶々たまたま眼を視合わせれば、すぐ首をえて可笑おかしく澄ます。それが睨付にらみつけられるより文三にはつらい。雨はまず、お勢は済まぬ顔、家内も湿り切ッて誰とて口を聞く者も無し。文三果は泣出したくなッた。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
致されたり斯て天一坊の威光ゐくわう熾盛さかんに下に/\と呼りつゝ芝八山の旅館りよくわんを指て歸りける此時大岡越前守には八山の方を睨付にらみつけうんと計り氣絶せしかば公用人をはじめ家來等驚いて打寄氣付藥を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)