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眊
読み方 | 割合 |
かす | 60.0% |
くも | 20.0% |
まどろ | 20.0% |
彼が最愛の妻は、その一人を守るべき夫の目を
眊めて、
陋みても
猶余ある高利貸の手代に片思の涙を
灑ぐにあらずや。
婦人はとにもかくにも
遣過せしが、又何とか
思直しけん、
遽に追行きて呼止めたり。
頭を
捻向けたる酔客は
眊れる
眼を
屹と見据ゑて、
自か
他かと
訝しさに
言も
出さず。
為す事もあらねば、貫一は
疾く
臥内に入りけるが、
僅に
眊むと為れば
直に、
寤めて、そのままに
睡は
失るとともに、様々の事思ひゐたり。