眉間尺みけんじゃく)” の例文
猩々緋しょうじょうひのような唐紅からくれないに彩られそめたとおもったら、向こう河岸で仕掛花火の眉間尺みけんじゃくがクルクルクルクル廻りだしていた(下略)。
小説 円朝 (新字新仮名) / 正岡容(著)
宗匠の坊主頭と、梨の実と、空瓢箪と、眉間尺みけんじゃくの三ツ巴。コツンコツンを盛んにやったが、なかなかに覚めなかった。
悪因縁の怨 (新字新仮名) / 江見水蔭(著)
莫邪の妻は男の子を生んで、その名をせきといったが、その眉間が広いので、俗に眉間尺みけんじゃくと呼ばれていた。
さらにさらにある者は眉間尺みけんじゃくであり轆轤首ろくろくびであり御越入道みこしにゅうどうである事を驚きの眼に見て取ったのであった。
大鵬のゆくえ (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
少しく首を転じて寝ながらると、黒紋付の綿入れを着た男が抜刀をひっさげて老爺を追うに、二人ながら手も足も動かさず、眉間尺みけんじゃくの画のごとく舞い上り舞い下りる。
青白い月光の下に、転がり廻る黄金の眉間尺みけんじゃくだ。斬り結ぶ虹だ。金色の戦だ。…………。
黄金仮面 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
取憑とッついた男どもが、眉間尺みけんじゃくのように噛合かみあったまま、出まいとして、の下をくぐって転げる、其奴そいつを追っ懸け追っ懸け、お綾がさすると、腕へすべって、舞戻って、鳩尾みずおちをビクリと下って
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
税金で自殺するとは筋違いで、首をチョン切られても動きまわってみせるという眉間尺みけんじゃくの如くに、口角泡をふいて池田蔵相にねじこみ喉笛にかみついても正義を主張すべきところであろう。
お絲も猩々緋しょうじょうひのような唐紅に彩られそめたと思ったら、向こう河岸で仕掛花火の眉間尺みけんじゃくが、くるくる廻り出していた。
円朝花火 (新字新仮名) / 正岡容(著)
グルグルグルグル白髪と共に眉間尺みけんじゃくのように渦巻き出した。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)