さら)” の例文
しろがねひもは永久に解けたのではなく、またこがねさらは償いがたいほど砕けたのでもない(6)のだ。だがいったいそのあいだ霊魂はどこにあったのか?
「若菜集」にはまた眞白く柔らかなる手にきばんだ柑子かうじの皮をなかばかせて、それを銀のさらに盛つてすゝめらるやうな思ひのする匂はしくすゞしい歌もある。……
新しき声 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
その拍子に燈火ともしびさらが落ちて、あたりのゆかに乱れたわらは、たちまち、一面の炎になった。
素戔嗚尊 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)