“玻璃盞”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
コップ50.0%
はりさかずき50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
炉に掛けた雪平ゆきひらの牛乳も白い泡を吹いて煮立ちました頃、それを玻璃盞コップに注いで御二階へ持って参りますと、旦那様は御机に倚凭よりかかって例の御調物です。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
奥様の御差図さしずで、葡萄酒を胡燵おこたの側に運びまして、玻璃盞コップがわりには京焼の茶呑茶椀ぢゃわんを上げました。静な上に暖で、それはだまされたような、夢心地のする陽気。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
ときどき店の奥のスタンドで、玻璃盞はりさかずきにソーダのフラッシュする音が、室内の春の静物図に揮発性を与えている。
母子叙情 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)