甲蟲かぶとむし)” の例文
新字:甲虫
たとへば昆蟲こんちゆう標本室ひようほんしつにはひつてますと、めづらしい蝶々ちよう/\甲蟲かぶとむしなどのかはつた種類しゆるいのものがおどろほどたくさんにあつめてあります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
英吉利イギリスの田舎おやじらしい、塔の欄干から外へ墜ちかけた。若者がズボン釣を捉えた。おやじは甲蟲かぶとむしのようにもがく。下はセーヌを目尺にして巴里の鳥瞰図が展開する。
街頭:(巴里のある夕) (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
輕暖の空氣の中には草木の香みち/\て、美しき甲蟲かぶとむしあまた我等の身邊に飛びめぐれり。
哲学者は淋しい甲蟲かぶとむしである。
愛と認識との出発 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
ねかへる甲蟲かぶとむし
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)