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田畝
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でんぽ
日に
焦げたる
老翁鍬を肩にし
一枝の桃花を折りて
田畝より帰り、老婆
浣衣し終りて
柴門の
辺に
佇み
暗にこれを迎ふれば、
飢雀その間を
窺ひ井戸端の
乾飯を
啄む
天下
事あれば
矛を
執て
立、事なければ
田畝に帰耕す、要は只時代の要求に応ずることである。
お祭といっているが春秋二季の
大式日、月々の命日は知らず、
不断、この奥の院は、長々と
螺線をゆるく
田畝の上に
繞らした、
処々、
萱薄、草々の茂みに立ったしるべの石碑を