“生干”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
なまび60.0%
なまぼ20.0%
なまぼし20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
どうやら底にまだ雨気あまきがありそうで、悪く蒸す……生干なまびの足袋に火熨斗ひのしを当てて穿くようで、不気味に暑い中にひやりとする。
吉原新話 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
普通、諸国へだすものは、今も久米一の邸のそば日向ひあたりに、まだ火も釉薬うわぐすりもかけぬ素泥すどろの皿、向付むこうづけ香炉こうろ、観音像などが生干なまぼしになってし並べてあるそれだ。
増長天王 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
……早い処が、はい、この八ツ目うなぎ生干なまぼしを見たような、ぬらりと黒い、からびた老耄おいぼれも、若い時が一度ござりまして、その頃に、はい、えかい罪障を造ったでござります。
山吹 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)