ある日、かれのそうした様子を見ていた茶目な一塾生が、四月八日の甘茶だといって、タオルにふくませた湯を、かれの頭上にたらたらとかけてやった。
四月八日の花まつりにはお糸さんと一緒に竜泉寺町の大音寺に甘茶をもらいに行った。甘茶をもらいに行くのは私の役目で、まえの年にはなかやと一緒に行った。
“甘茶”の解説
甘茶(あまちゃ)とは、アジサイ科の落葉低木のアジサイ(学名:Hydrangea macrophylla)の変種の若葉を、8月下旬に採取し、日干しして乾燥させた物に、水を噴霧し樽などに詰めて24時間発酵させたものを蒸して揉捻し、再度乾燥させたもの。また、それを煎じて作った飲料である。発酵前の葉は甘くなく苦い。黒くウーロン茶葉のような外観である。甘味はズルチン類似の物質で糖類ではないため糖尿病に用いられる。カフェイン、タンニンは含んでいない。なお、植物名として書く場合は、学術的には日本、韓国南部原産の「アマチャ」(学名:Hydrangea macrophylla var. thunbergii)と片仮名表記をする。中国の甜茶とは別種である。これ以降、飲料を指す場合は「甘茶」と漢字で表記し、植物を指す場合は「アマチャ」と片仮名で表記する。
(出典:Wikipedia)
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