玄能げんのう)” の例文
「そんな証拠は残さねえが、首を絞めて殺した上、生き返っちゃ悪いと思ったか、玄能げんのうで頭を叩き割って行った」
これはそれまでにめいめいその準備したくをしていることではあるが、持合せのないもの、または当夜に限って必要なもの、たとえば槍、薙刀なぎなた、弓矢の類を始めとして、おのかすがい玄能げんのう懸矢かけや竹梯子たけばしご細引ほそびき
四十八人目 (新字新仮名) / 森田草平(著)
竹ばしご、玄能げんのうかなてこ、木てこ。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「そんな證據は殘さねえが、首をめて殺した上、生き返つちや惡いと思つたか、玄能げんのうで頭を叩き割つて行つた」
引いて、頭痛がするんだ相で、——玄能げんのうで毆つたつて、痛むやうな頭ぢや無いが、變ぢやありませんか、親分
わざと物置から持出した大綱で絞めて、玄能げんのうで頭を割るのは細工が過ぎて本当らしくない。自分の非力を
わざと物置から持出した大綱で絞めて、玄能げんのうで頭を割るのは細工が過ぎて本當らしくない。自分の非力を
「出來ない事ぢやないよ。母親おふくろ共謀ぐるでやれば、思ひの外手輕に拔け出せるし、鑿は、又六が居眠でもして居るところを狙つて背後から玄能げんのうか何かで叩き込むんだ」
現に今朝主人に言ひつけられた下男の猪之松が、大のみを持出して、玄能げんのうで叩いて、無理をしてコジ開けた新しい損傷きずが、敷居にも雨戸のかまちに麗々と殘つてゐるのです。