“猿屋町”の読み方と例文
読み方割合
さるやちょう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
飾り屋のお雪が丸屋の嫁になるのが口惜くやしいと言って、元鳥越の丸屋からは、溝川どぶがわ一つへだてた猿屋町さるやちょうの粉屋のお光が、白装束を着て飛出したという話を——。
そうか、おせい様はな、駒形こまがた猿屋町さるやちょう陸尺ろくしゃく屋敷のとなりにあった、雑賀屋さいがやと申した小間物問屋の後家なのだ。いまは、 下谷同朋町したやどうぼうちょうの拝領町屋まちやに、女だけの住まいをかまえておる。
巷説享保図絵 (新字新仮名) / 林不忘(著)
猿屋町さるやちょうあたりでお常が忘れ物を思いだし、「あれだけは」と泣くような声をあげた。
柳橋物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)