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猿公
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えてこう
ふりがな文庫
“
猿公
(
えてこう
)” の例文
猟師の姿が見えなくなると、
猿公
(
えてこう
)
は俳諧師の鳴雪翁のやうな(忘れてゐたが、鳴雪翁も
猿
(
えて
)
きちと同じやうに四国生れである)
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
それから自身番へ引き摺って行くと、みんなもびっくりして町内総出で見物に来ましたよ。なぜわたしが
猿公
(
えてこう
)
と見当をつけたかと云うんですか。
半七捕物帳:06 半鐘の怪
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
「ところが大当たり。やっぱり、ゆうべの九ツ前後に一匹、あの一座の
猿公
(
えてこう
)
が行くえ知れずになったんで大騒ぎしていたら、ひょっくりこっちの方角から帰ってきたっていいますよ」
右門捕物帖:19 袈裟切り太夫
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
「
猿公
(
えてこう
)
、
旦
(
だん
)
はんどこへ行かはったか知らんか」
高台寺
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
相客が
余所行
(
よそゆ
)
きの上品な言葉で風流話に無中になつてゐる
間
(
うち
)
に、良寛はひとり
猿公
(
えてこう
)
のやうなきよとんとした顔をして、指先きで頻りと鼻糞をほじくつてゐた。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
▼ もっと見る
「おいら川越の山育ちなんだからな、
猿公
(
えてこう
)
なんぞちっとも珍しくねえんだがな」
右門捕物帖:19 袈裟切り太夫
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
四国の猟師が猿を
捕
(
と
)
るには、
枢仕掛
(
くるゝじかけ
)
の一寸した戸棚を山の中に
担
(
かつ
)
ぎ込み、
猿公
(
えてこう
)
がたんと集まつて来ると、猟師が自分で戸棚のなかへ潜り込み、ぴしやりと
扉
(
と
)
を閉める真似をしてみせる。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
娘手踊りと
猿公
(
えてこう
)
のおしばいが、たいそうもねえ評判だってことだから、まずべっぴんにお目にかかってひと
堪能
(
たんのう
)
してから、さるのほうに回るなんてえのも、悪い筋書きじゃねえと思うんですがね。
右門捕物帖:19 袈裟切り太夫
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
幾度
(
いくたび
)
かこれを繰返した
後
(
のち
)
、
猿公
(
えてこう
)
が好きさうな
食物
(
たべもの
)
をなかに入れておくのだ。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
知つたかぶりの
猿公
(
えてこう
)
は
泣菫詩抄
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
猿
常用漢字
中学
部首:⽝
13画
公
常用漢字
小2
部首:⼋
4画
“猿”で始まる語句
猿
猿轡
猿臂
猿股
猿若町
猿楽
猿猴
猿蓑
猿廻
猿楽町