ただ)” の例文
旧字:
従て私は和名も科名も共にこれをカナで書く事を決行実践したのであったが、その時ただ科の字のみはしばらくことさらにこれを存置した。
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
わが心はただに今のこの楽しさを感ずるのみならず、実にまた来たるべき歳月におけるわが生命とわが食物とは今のこの時の感得中にあるべきなり。
小春 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
最初の『五年は経過せり』の一句及び『わが心はただに今のこの楽しさを感ずるのみならず、実にまた来たるべき歳月におけるわが生命いのちとわが食物とは今のこの時の感得中にあるべきなり』
小春 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)