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湧返
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わきかえ
ふりがな文庫
“
湧返
(
わきかえ
)” の例文
牛魔王
角
(
つの
)
をもってこれを受止め、両人半山の中にあってさんざんに戦いければ、まことに山も崩れ海も
湧返
(
わきかえ
)
り、天地もこれがために
反覆
(
はんぷく
)
するかと、すさまじかり。……
悟浄歎異:―沙門悟浄の手記―
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
そこに、
烟
(
けむ
)
ったい主人夫婦の帰った後の、解放された
延
(
の
)
びやかな心持が、もくもく
湧返
(
わきかえ
)
って来た。
九月一日
(新字新仮名)
/
水上滝太郎
(著)
殺しても飽足りないような、暴悪な憎悪の念が、家を飛出して行く彼女の頭に
湧返
(
わきかえ
)
っていた。
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
と
急遽
(
きゅうきょ
)
囁
(
ささや
)
き合う声があちこちして、天井まで
湧返
(
わきかえ
)
る
筈
(
はず
)
を、かえって、瞬間、
寂然
(
しん
)
とする。
卵塔場の天女
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
大波
湧返
(
わきかえ
)
りて河の広さそのいくばくという限りを知らず。岸に上りて望み見るときかたわらに一つの石碑あり。上に
流沙河
(
りゅうさが
)
の三字を
篆字
(
てんじ
)
にて彫付け、表に四行の小
楷字
(
かいじ
)
あり。
悟浄出世
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
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停車場
(
ステイション
)
に着くと、
湧返
(
わきかえ
)
ったその混雑さ。
革鞄の怪
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
我儘
(
わがまま
)
な反抗心が心に
湧返
(
わきかえ
)
って来た。
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
湧
常用漢字
中学
部首:⽔
12画
返
常用漢字
小3
部首:⾡
7画
“湧”で始まる語句
湧
湧出
湧上
湧起
湧立
湧然
湧水
湧井
湧井郷
湧金門