“篆字”の読み方と例文
読み方割合
てんじ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
風月堂は丁度私の奉公していた本屋の筋向いになっていたので、あの篆字てんじで書いた軒ののれんには私は終日長く相対していたものだった。
日本橋附近 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
嵐うづまくところ、老樹の枝は魂あるもののごとく、さながら当年の金鼓の響を鳴すに通ふ。そが下にたてる「垂綸碑すゐりんのひ」は篆字てんじはやく苔むして見ゆ。
松浦あがた (新字旧仮名) / 蒲原有明(著)
程普は、炬火のそばへ、玉璽を持って行って、それに彫ってある篆字てんじの印文を読んで聞かせた。
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)