浄化じょうか)” の例文
問『浄化じょうかしたのと、浄化じょうかしないのとの区別くべつは、うして見分みわけられますか? 矢張やはいろでございますか?』
憲政擁護けんせいようごと政治浄化じょうかもう運動を展開している最中なので、それから手をひくわけには絶対に行かない。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
うじがきたないのではなくて、人間や自然の作ったきたないものを浄化じょうかするために蛆がその全力をつくすのである。尊重そんちょうはしても軽侮けいぶすべきなんらの理由もない道理である。
蛆の効用 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
それが彼の醜悪しゅうあく屈辱くつじょくの過去の記憶を、浄化じょうかするであろうと、彼は信じたのであった。彼は自分のことを、「空想と現実とのいたましき戦いをたたかう勇士ではあるまいか」
贋物 (新字新仮名) / 葛西善蔵(著)
たとえば空気は念入りに浄化じょうかされ、有害なバイキンはすっかり殺されてから、この地下へ送りこまれます。また方々に浄化塔があって、中でもって空気をきれいにしています。
三十年後の世界 (新字新仮名) / 海野十三(著)
たとえば空気は念入りに浄化じょうかされ、有害なバイキンはすっかり殺されてから、この地下へ送りこまれます。また方々に浄化塔があって、中でもって空気をきれいにしています。
三十年後の東京 (新字新仮名) / 海野十三(著)
答『年齢としるからではない、浄化じょうかするから子供こどもまぬようになるのじゃ……。』
赤星ジュリアが蜉蝣かげろうの生命よりももっと果敢はかない時間に対し必死の希望を賭け、救おうにも救いきれない恐ろしき罪障ざいしょうをなんとかして此の一瞬の舞台芸術によって浄化じょうかしたいと願っている。
恐怖の口笛 (新字新仮名) / 海野十三(著)