泥棒猫どろぼうねこ)” の例文
かえで おあしを持たずに遊ぶ者は盗人も同じ事だって。あのかたの事を台所でおさかなをくわえて逃げる泥棒猫どろぼうねこにたとえました。
出家とその弟子 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
おいらァ泥棒猫どろぼうねこのように、垣根かきねそとでうろうろしちゃァいねえからの。——それな。鬼童丸きどうまる故智こちにならって、うし生皮なまかわじゃねえが、このいぬかわかぶっての、秋草城あきくさじょうでの籠城ろうじょうだ。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
(自分をあざけるように)きょう、まつのお内儀かみに、泥棒猫どろぼうねこだとののしられました。私の小指ほどの価もないあの鬼ばばに!
出家とその弟子 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
「さァ、んでござんしょう。おおかた金魚きんぎょねらう、泥棒猫どろぼうねこかもれませんよ」
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
どこぞの秋刀魚さんまねらった泥棒猫どろぼうねこが、あやまってひさしから路地ろじちたのであろう。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)