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気忙
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きぜ
ふりがな文庫
“
気忙
(
きぜ
)” の例文
旧字:
氣忙
髪をくしけづり、
粉白粉
(
こなおしろい
)
もつけて、また、急いで食堂へ戻つたが、網戸を
叩
(
たた
)
く白い蛾の
気忙
(
きぜ
)
はしい羽音だけで、広い食堂は
森閑
(
しんかん
)
としてゐる。
浮雲
(新字旧仮名)
/
林芙美子
(著)
鈴木商店の金子直吉氏といへば、年が年中二十日鼠のやうに
気忙
(
きぜ
)
はしく、金儲けのために働いてゐる外には何一つ持ち合はさない男である。
茶話:05 大正八(一九一九)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
空では
雲雀
(
ひばり
)
が
気忙
(
きぜ
)
わしく、ひっきりなしに歌を唄い、千曲川の流れるほとりからは、川を
溯
(
さかのぼ
)
る帆船の風にはためく音がする。二人はやっぱり黙っていた。
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
こう云う泰さんの
巧
(
たくみ
)
な芝居に、気がつく筈もありませんから、「じゃお敏さん、早く行ってお上げなさいよ。」と、
気忙
(
きぜ
)
わしそうに促すと、自分も降り出した雨に
慌
(
あわ
)
てて
妖婆
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
ゆき子の柔い首を抱き、富岡は激しく接吻をした。新しい女に触れるやうな、新鮮な香りがして、富岡は
気忙
(
きぜ
)
はしく、ゆき子の大きい腰を抱いた。
浮雲
(新字旧仮名)
/
林芙美子
(著)
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狭い可愛い車体だつたが、二等車は案外、
贅沢
(
ぜいたく
)
な設備がしてあつた。ソファや、小卓があり、小さい扇風機も
始終
(
しじゆう
)
気忙
(
きぜ
)
はしく車室をかきまはしてゐる。
浮雲
(新字旧仮名)
/
林芙美子
(著)
気
常用漢字
小1
部首:⽓
6画
忙
常用漢字
中学
部首:⼼
6画
“気”で始まる語句
気
気色
気遣
気勢
気持
気質
気障
気配
気味
気高