機場はたば)” の例文
関東には右に述べたように沢山の機場はたばがありますが、結城のみがただ独り名誉を重んじて頑固にそのかくを守り続けているのであります。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
此処こゝはまた機場はたばでございまして、おもに織物ばかり致します。高機たかはたを並べまして、機織女の五十人も百人も居りまして、並んで機を織って居ります。
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
そこにはふるい親戚の家もある。そこの古い寺の墓地には、親達の遺骨も分けて納めてある。埼玉気分をそそるような機場はたばの機の音も聞えて来ている。
食堂 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
それから間もなく、おきいちやんが、機場はたばなくなられたと云ふ話を聞きました。おたあちやんがお宮の境内で大きな虹の橋を見た日が丁度その日だつたのです。
虹の橋 (新字旧仮名) / 野口雨情(著)
桂次は東京に見てさへるい方では無いに、大藤村の光る君歸郷といふ事にならば、機場はたばの女が白粉のぬりかた思はれると此處にての取沙汰、容貌きりやうのわるい妻を持つぐらゐ我慢もなる筈
ゆく雲 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
古木は五百年も続く郷士の家柄で、下総しもうさのくにでは指折りの大地主であり、機場はたばの持主であった。領主の結城氏も、明らかに一目おいているようだし、土地の人々は「殿さま」と呼んでいた。
風流太平記 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
単調な機場はたばの機の音は毎日のようにお三輪の針仕事する部屋まで聞えて来ていた。お三輪はその音を聞きながら、東京の方にいる新七のために着物を縫った。
食堂 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
伯父さんは歳をつてゐるし、もともと貧乏な家ですから、どうすることも出来なくなつて、病みあがりのおきいちやんは、湖の向ふの村の機場はたばへ機織工女に売られることになつたのです。
虹の橋 (新字旧仮名) / 野口雨情(著)
すて筆ながく引いて見ともなかりしか可笑をかし、桂次は東京に見てさへるい方では無いに、大藤村のひかきみ帰郷といふ事にならば、機場はたばの女が白粉のぬりかた思はれると此処にての取沙汰
ゆく雲 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
機場はたばで暮らしや
おさんだいしよさま (新字旧仮名) / 野口雨情(著)
機場はたばに売られた
別後 (新字旧仮名) / 野口雨情(著)
下野しもつけの 機場はたば
別後 (新字旧仮名) / 野口雨情(著)
機場はたばに売られた
雨情民謡百篇 (新字旧仮名) / 野口雨情(著)
下野しもつけの 機場はたば
雨情民謡百篇 (新字旧仮名) / 野口雨情(著)