業體げふてい)” の例文
新字:業体
分らぬなりに菊の井のお力を通してゆかう、人情しらず義理しらずか其樣な事も思ふまい、思ふたとて何うなる物ぞ、此樣な身で此樣な業體げふていで、此樣な宿世すくせ
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
發しられ越後高田浪人大橋文右衞門其方當時たうじ山崎町家主吉兵衞たな罷在まかりあり袖乞そでごひいたし居る由然程さほど零落れいらくの身分にて油屋五兵衞方へ入置いれおきたる質物受出しの節十三兩三分と申す金子にはか調達てうだつせし由右の金子は元より所持なるや又は外々より融通ゆうづう致したるや一夜の内に金子調達せしは其方業體げふてい似合にあは不審ふしんなりくはしく申立よと云るゝに文右衞門は
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)